2012年10月30日

お買い物

今日、ひさしぶりに本を買いました。

 

ふんぱつして、四冊も購入!(ついついもっと買いたくなる衝動を抑えて・・・)。

 

市古貞次〔校注〕 『新訂 方丈記』 1989(第40刷) 岩波書店

『Daiwa Press Viewing Room vol.09』 2010 大和プレス

ル・コルビジェ/吉阪隆正[訳] 『SD選書 21 建築をめざして』 1967(第15版) 鹿島出版会

マーシャル・マクルーハン/井坂学[訳] 『機械の花嫁 産業社会のフォークロア』 1968(初版) 竹内書店

 

しめて1,500円ほど。

ちょっとしたストレス解消でした。

posted by baikado at 23:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 梅香堂

2012年10月27日

「限定と豊穣―マイケル・スノウの実験映像」@国立国際美術館

朝から森下さんが企画されている、「第4回中之島映像劇場 限定と豊穣―マイケル・スノウの実験映像―」へ。国立国際美術館さんでは、エル・グレコ展も開催中であり、にぎやかです。

 

午前中のAプログラム「波長」(1967年)は、若きころのヴィオラなども影響を受けたであろう、実験映画の名作であり、彼の初期の代表作です。

 

いわゆる「構造映画」の一つとされていますが、むしろオーソドックスな映画の文法をあえて彼なりにリメイクしたような印象。

 

午後のBプログラムは、 「中央地帯」(1971年)。三時間に及ぶ大作で、私もスチルでしか知りませんでした。国内では実に25年近くぶりの再上映だそう。Canadian Filmmakers Distribution Center(CFMDC)よりのフィルムです。

 

工業用ロボットのような特殊な装置に、16mmカメラを内蔵し、おそらくリモコンにより事前のプログラミングにより回転させながら撮影しています。その撮影場所もすごい。(たぶんカナダの)カナダの人里離れた山の上までヘリコプターで運び撮影したそうです。見渡す限り、人工物がありません。

 

 

ぐるぐると回るカメラは、荒涼とした自然をアップで、またパンで撮影していきます。唯一、人工を感じさせるのは装置の影のみ。どこか火星などに着陸した探査船からの映像を思わせます。

 

スノウのいうとおり、これは、西洋近代が発明した、映像という「絶対的な記録」装置への哲学的な考察でしょう。その映像の中心は「一つ」であり、決して動くことはありません=ブレがない。

 

総じて、彼の映像にはちゃんと意図されたストーリーというか、ドラマがあり、純然たる意味での「構造映画」といえるかどうかは分かりません。単調な電子音による音楽も、最終的にはしっかりとした「曲」を感じさせる。

 

いずれにせよ、国内ではなかなかお目にかかれぬ作品でした。明日も同様に開催されますので、ご興味のある方はぜひ。森下さんによる、ていねいな解説およびテクストもあります。

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2012年10月26日

「見っけ!このはな2012」サポートスタッフ募集

下記のとおり、此花アーツファーム事務局サポートスタッフ(ヴォランティア)を募集中です。ご興味のある方は、メールにてお問い合わせ下さい。

 


 

このたび、2012年11月17日(土)、18日(日)に大阪市此花区梅香・四貫島エリアにて地域再活性化プロジェクト「此花アーツファーム」の一環として、まちなかイベント「見っけ!このはな2012」を開催することになりました。


つきましては、11/1〜11/16までの事前準備と当日のイベントをサポートし、イベントを共に盛り上げてくれるサポートスタッフを募集します。此花に興味ある方、イベントに興味ある方、何か関わってみたい人で積極的に活動して下さる方、ぜひご登録下さい。
基本的に無償のボランティアとなります。交通費のみ、事前に申請あった実費分を上限1,000円までお支払いします。また、17日に来られる方はFLOATでのライブは500円になります。18日に夕方からの打ち上げパーティに参加される方にはチケット1,000円相当をお渡しします。
 

サポート内容は、事前準備については、会場整備(普段使用していない物件の掃除など。汚れてもいい服装で)、会場設営、広報活動(チラシの発送作業や、此花区内のお店・施設へのチラシ配布など)などです。当日のイベントサポートは、受付・記録・ツアー補助・会場見張り(ご案内)・カフェ・物販などです。
 

まずは、サポートスタッフ登録申請用紙に必要事項(名前・連絡先・希望の担当・参加可能な日時・交通費など)をご記入のうえ、konohanaartsfarm@gmail.comまでメールにて送信か、此花アーツファーム事務局スタッフまでお渡し下さい。折り返し、担当していただく内容や日時をご連絡いたします。


みなさまのご協力を心よりお待ちしております。

 


 

〒554-0013 大阪市此花区梅香1-18-28 モトタバコヤ内

此花アーツファーム事務局

http://konohana-artsfarm.net/

posted by baikado at 11:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 梅香堂

2012年10月22日

追悼:宇佐美圭司先生

私の大学時代の恩師です。数年前にアトリエをお邪魔してお会いしたのが最後でした。大岡信ことば館さんでの最後の個展にはお伺いできませんでした・・・。

 

先生から、多くのことを学ばせていただきましたが、やはり作家としての「生きざま」を学んだことが、もっとも大きかった。

 

謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

 


 

画家の宇佐美圭司さん死去 越前町在住、国内外で高い評価
 (2012年10月22日午前7時03分)
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最後となった個展の会場で、来場者と作品について語り合う宇佐美さん=3月10日、静岡県三島市の「大岡信ことば館」
 
福井県越前町在住で、国内外で高い評価を受けている画家宇佐美圭司(うさみ・けいじ)氏が19日午後0時32分、心不全のため死去した。72歳。大阪府出身。葬儀は近親者のみで行った。後日、しのぶ会を開く予定。
大阪府立天王寺高校卒業後に上京、1963年の南画廊での初個展以降、欧米と往復しながら本格的な作家活動に入る。70年の大阪万博では、パビリオンの一つ「鉄鋼館」で美術監督を務めた。「投げる」「走る」「かがむ」「たじろぐ」の4種類の人型を画面に配置し、グラデーションを駆使した独特の手法で、時間を表現する絵画を数多く制作した。72年ベネチア・ビエンナーレに出品。89年に日本芸術大賞を受賞した。2002年には芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。武蔵野美大教授、京都市立芸大教授を歴任した。
92年、越前町にアトリエを造り移住。以後同地を拠点に創作活動を続けた。県内では2001年に県立美術館で「宇佐美圭司・絵画宇宙」展、09年に福井市のE&Cギャラリーで個展を開いた。現代美術絵画の全国的な公募コンクール「美浜美術展」では01年から審査員を務め、小浜市が主催する絵画コンクール「命のかたち展」の審査委員長を03年から5回務めた。「絵画論」「20世紀美術」など著書多数。福井新聞でリレーエッセー「四季の風」を06年1月から09年3月まで執筆した。
11年にがんが見つかり、療養しながら絵を描き続けていた。今年3月に静岡県三島市で開いた「制動(ブレーキ)・大洪水展」が最後の個展となった。 (
福井新聞

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2012年10月17日

前谷康太郎「distance」@梅香堂|「見っけ!このはな 2012」

下記のとおり、前谷康太郎君の個展を開催いたします。なお、展覧会初日および翌日は毎年恒例のイヴェント、「見っけ!このはな 2012」に参加します(両日は11:00より開堂)。初日の17:00より、オープニング・パーティも開催予定です。

みなさまのご来堂を、お待ちしております。

 


 

前谷康太郎 「distance」

MAETANI Kotaro -- distance

 

2012年11月17(土)日〜12月24(月・祝)日 13:00〜19:00(※11/17・18のみ11:00〜19:00)

火・水曜日休堂 入堂無料

※オープニング・パーティ 11月17(土)日 17:00〜 無料

 

2011年5月の梅香堂における個展が高く評価され、展覧会を重ねてきた前谷康太郎の、この一年の集大成といえる本格的な再個展。最新のヴィデオ・インスタレーションやシングル・チャンネルの映像、写真作品をご紹介する予定です。伝統的な映像言語とは別の地平を追求する、若きヴィデオ・アーティストの試みにご期待下さい。

 

ステートメント

 

「distance」のほぼすべての作品は、その撮影段階においてある共通の構造体を用いている。この構造体はピンホール・カメラに類似しているが、ピンホールではなく一辺10cm程度の方形の穴を持つため、被写体は完全な像を結ばず、光/色彩/フォルムというミニマムな要素に変換される。

この装置に向かって当てた光源を遠ざけて行くことにより、撮像面での方形の輪郭や肌理は変化し、明度はゆっくりと減少してゆく。こうした光の距離/明度/フォルムがリンクしている状況を最も端的に表現したのが、新作「further / nearer」である。

われわれが見るべきものは、焦点外の領域にも存在する。像が完全に結んだ状態は、焦点外での光の長い旅路の延長線上にあることを忘れてはならない[前谷康太郎]。

 

前谷康太郎(まえたに こうたろう)

http://www.flickr.com/photos/__ktr__mtn/

 

1984年和歌山県生まれ、2008年東京外国語大学、2010年IMI / 総合映像大学卒。京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程在学中。大学時から現在まで、自然光のサンプリングとその緻密な再構築によるヴィデオや写真を発表している。近年の展覧会は、「(non) existence」(梅香堂・2011)、「medias connection vol.2」(此花メヂア・2011)、「前谷康太郎展 parallel」(CAS・2012)、「文化の森ギャラリー 2012」(美濃加茂市民ミュージアム・2012)、「ALA 現代の表現1(前期) 前谷康太郎」(アートラボあいち・2012)、「HANARART 2012」(大和郡山市旧川本邸・2012)など。

 


 

「further / nearer」 2012年 ヴィデオ・インスタレーション

 

「traffic」 2012年 ヴィデオ

 

「more / less distant」 2012年 写真

posted by baikado at 15:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 展覧会のお知らせ