2013年03月30日

「ビブリオテーク208.ext〜移動美術資料室がCAPにやって来る! 山口勝弘」

3/31に、神戸・三宮のCAPさんで、下記のイヴェントが開催されます。

講師の森下明彦さんは映像作家であり、映像、メディアアートの研究家でもあられます。

この「ビブリオテーク208.ext〜移動美術資料室がCAPにやって来る!」は、森下さんが長年私財を投じて集められた貴重な資料を一般公開する講座で、今回がその最終回となります。

最終回のテーマは、山口勝弘さん。お時間のある方はぜひどうぞ。



CAP STUDY 3
「ビブリオテーク208.ext〜移動美術資料室がCAPにやって来る!」
第10回(最終回)アーティストの仕事を理解する(2):山口勝弘

【要予約】(当日参加でも大丈夫だと思います・・・)

2013年3月31日(日) 15:00〜18:00
講師:森下明彦(メディア・アーティスト、美術・音楽愛好家)
参加費:¥500

幅広い領域で常に新しい芸術を開拓してきた山口勝弘(1928年〜)。その歩みを辿りつつ、仕事の全貌を明らかにしたいと、かなり(というか、ほとんど)無謀な試みに挑戦します。
鎌倉の神奈川県立近代美術館での「実験工房展 戦後芸術を切り拓く」が本年1月から始まり、その後全国4つの美術館に巡回するということがあります。「実験工房」は山口勝弘一人ではありませんが、その中心メンバーであり、大きな功績を果たしたと言えます。この度の企画もこの展覧会に沿うような形と考えています。
例によって中途半端な内容となりそうです。また、作家の作品こそ重要であるのですが、今回、作品に関しては二次的な資料(写真、その他)で顧みることしか出来ません。しかし、山口勝弘は論考やエッセイも極めて多く、その仕事を作品のみから判断することはやや偏ってしまうとも思われます。美術資料の視点から見て、山口勝弘の足跡を辿ることも大切だと判断されます(本当は作品と資料と両方が揃うと良いのですが)。
山口勝弘が自ら執筆した資料の他、いくつか関連のものも用意します。例えば、東郷青児の展覧会カタログ。実際に現物をお手に取ってのお楽しみにしておきます。

さて、2年間に渡り開催してきましたここ、CAPでの「移動美術資料室」、今回を持ちまして最終回 となります。今までありがとうございました。今後の予定は決まってませんが、皆様からのお誘いが あれば馳せ参じますのでどうかお声掛け下さい。

■資料リスト(主なもの)■


単行書
『不定形美術ろん』(1967年/学芸書林)
『環境芸術家キースラー』(1978年/美術出版社)
『冷たいパフォーマンス』(清水徹との対談/1983年/朝日出版社)
『パフォーマンス原論』(1985年/朝日出版社)
『ロボット・アヴァンギャルド』(1985年/PARCO出版局)
『映像空間創造』(1987年/美術出版社)
『メディア時代の天神祭』(1992年/美術出版社)
『UBU 遊不遊』(1992年/絶版書房)
雑誌(収集中)
「美術批評」(1952年5月)(「モビールオブジェについて――モビールの誕生」掲載)
「工芸ニュース」(1954年6月)(表紙作成/「表紙作家紹介」掲載)
「藝術新潮」(1955年8月)(「新しい芸術を創る人々――山口勝弘〈ヴィトリーヌ〉」掲載)
展覧会カタログ
『銀河庭園 山口勝弘ビデオスペクタクル』(1986年/兵庫県立近代美術館)
『現代美術の手法[2] メディアと表現 品川工・山口勝弘』(1996年/練馬区立美術館)
『闇2000光 山口勝弘展』(2000年/下山芸術の森・発電所美術館)
『メディア・アートの先駆者 山口勝弘展 「実験工房」からテアトリーヌまで』(2006年/神奈川県立近代美術館 鎌倉、ほか)
『実験工房展 戦後芸術を切り拓く』(2013〜14年/神奈川県立近代美術館 鎌倉、ほか)
関連資料
『大正・昭和のモダニスト 東郷青児展』(展覧会カタログ/2002年/ふくやま美術館)
László Moholy-Nagy,  Vision in Motion, Paul Theobald, 1947.
Wolf Vostell, Television Decollage & Morning Glory, 3rd. Rail Gallery, 1963.
Frederic Kiesler, Contemporary Art Applied to the Store and Its Display, Brentano's, 1930.
Filippo Tommaso Marinetti, The Futurist Cook Book, Bedford Arts, 1989.

森下明彦(メディア・アーティスト/美術・音楽愛好家)

フリーで美術と映像に関する研究を続けながら、美術資料室(神戸市)の開設公開を準備中。
また、国立国際美術館客員研究員として「中之島映像劇場」という名称の映像上映会を企画。

『不定形美術ろん』(1967年/学芸書林)。初の単行書で、さる雑誌に1年間掲載したものをまとめた。美術の範囲を非常に広く捉え、古今東西から蒐集した写真を多数「編集」し、掲載。

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2013年03月29日

なんばへ

一昨日、ひさしぶりになんばへ。

まずなんばパークスさんで開催中の、「ボーダーレスのゆくえ」へ。大阪芸術大学グループ出身のアーティストさんに焦点をあてた展覧会で、ご近所の山中さんが企画されたもの。若々しく元気ある作品が多い。3/31まで。

CASさん、ギャラリーほそかわさんはお休みなので、湊町を抜けdddギャラリーさんへ。「[デー デー デー ジー]グルーヴィジョンズ展」です。私はデザインの世界に疎く、存じ上げなかったのですが、有名なデザインスタジオさんだそう。最近、デザイン系の展示は凝り過ぎ?なものが多いように感じますが、こちらは個々の作品はもちろん、シンプルで見やすい展示がよかった。4/26まで。

TEZUKAYAMA GALLERYさんのタムラサトル個展「Point of Contact #5」へ。電気の接点をテーマにした作品群。う〜ん・・・という印象。最近のタムラ君の作品は、昔の虚無感というか、一種のアナーキーさが弱まっていてちょっとさみしい。一歩間違えるとキワモノや、工芸品になりかねない危うさがある。本人もよくわかっていて、そのギリギリの線を狙っているんだと思いますが・・・。3/30まで。

FUKUGAN GALLERYさんに向かいます。アメ村はあいかわらず若者でにぎわっています。栗田咲子 [おもいだし-わらい ]展を開催中。上手な作品です。すっきりとした春らしさも感じられました。4/13まで。

FUKUGANさんの次の企画は水内君。なんと連休中「立ち飲み屋」さんをやるそう・・・。


水内義人 「じ、じょ、上昇...2℃上昇してます!」「そうか」展

 

会期:2013年5月3日(祝)- 2013年5月5日(祝)

会場:村田酒店(FUKUGAN GALLERY 1F)

時間:13:00-21:00 入場無料

立ち飲みの酒屋を使い3日間作品展示やパフォーマンスを行います。

飲食は別途料金ですが特別メニューで営業します。


LIXILギャラリーさんの「中谷宇吉郎の森羅万象帖展」まで足を伸ばそうかと考えましたが、ちょっと遠いし、くたびれたのでやめました。5/30まで。

来週は、ほんとにひさしぶりに、京都に行こうと思っていますが、お花見などの大混雑を考えると気が重い。

posted by baikado at 15:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術

2013年03月28日

安部貴住@家ie(大阪池田)

安部貴住君が、下記のグループ展に参加します。

4/20にはトークショーも予定されています。

お時間のある方はぜひ。


に じゅう ら せん、が始まる前に


過去も未来もない。絶対的な時の中に現れる今の連続。
私もあなたも居ない。二重の螺旋に刻まれた全ての痕跡。

タイトル : に じゅう ら せん
アーティスト : 安部貴住, もうひとり (小野環+三上清仁)
会期 : 2013.04.11 (thu) 〜2013.04.28 (sun)  * 会期中 木〜日のみオープン
時間 : 12:00〜18:00


*会期中のイベント

【吉田カリー】
土曜日と日曜日に限定15食で吉田カリーをご用意してお待ちしております。

【明日の働き方をサイコロの出目で考える】
4/20 18時から安部貴住、もうひとり(小野環+三上清仁)、ヨシダコウによるトークショウを行います。

【ニジム、サンデー (特別編)】
最終日の28日に、シンガーソングライター妹尾立樹によるフリーライブを行います。


会場 : 家ie
〒563-0055
大阪府池田市菅原町9-11(阪急池田)
072.747.7070
http://ieie.petit.cc/


企画・制作 : 月夜と少年
問い合わせ tsukiyo@mumble-mumble.com

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2013年03月24日

安部展開始一週間

昨日で安部展がオープン一週間。早いような長いような・・・。

季節もぐっと暖かくなり、先日大阪にも桜の開花宣言が出ました。今週末は劇団子供鉅人さんの公演「コノハナアドベンチャー2」もあり、梅香周辺は心なしかにぎやかな印象です。

梅香堂のご近所に「the three konohana」というギャラリーさんも今月オープンし、アートの街?らしくなってきたのかも知れません。

此花区役所さんが制作された此花の宣伝誌「このはなお宝プレミアム」に、此花メヂアとともに梅香堂をご紹介いただきました。ありがとうございました。「トタン壁からのアート発信」という微妙?なコピーがついています。

この「このはなお宝プレミアム」は、小冊子ながら、此花の歴史や見どころがよくまとめられていて、此花区民は必見の内容といえます。「子ども版」もあります。

おそらく此花区役所さんで配布されているのでしょう。ご興味のある方はぜひ。

最近、梅香堂の裏の六軒屋川には鴨の群れが増えています。100羽はいるのではないでしょうか。よほど居心地がよいのでしょう。

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2013年03月22日

芸術批評誌「リア no.29」に寄稿

名古屋を拠点として発行されている、芸術批評誌「リア」さんに拙文を寄稿させていただきました。

「音をめぐる論考」という特集内に、「美術(展示)と音楽(公演)のあいだ」というテーマで書いたのですが、私の手に余るテーマでもあり、とても論考などとは呼べぬ内容となってしまいました・・・リア制作室のみなさん、すみません。

そもそも制作室さんからのご指定テーマでしたが、梅香堂を始めてより、少なからぬミュージシャンやサウンド・アーティストさんたちと交流したことをふまえて、感じたことを述べたものです。

Sachiko Mさん、大友良英さん、梅田哲也君などについてほんの少し触れています。もちろん作品論などではなく、おもに美術(展)の抱える制度的な問題が、ミュージシャンにどのようなストレス?を与えているか(大げさですが)簡単にまとめました。機会を与えて下さった、リア制作室さんに御礼申し上げます。

私のほかの論考や評論などは、すばらしいものばかりです。税込473円。ツバメ出版流通さんで全国取り扱い可能だそうです。ご興味のある方はぜひご注文下さい。

posted by baikado at 13:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 梅香堂