昨日は名古屋芸術大学さんでの最後の授業日。終了後、長者町へ向かいました。
まず、T君に教えてもらった「幸村真佐男展/LIFE LOGー行雲流水ー」へ。シェアオフィスである長者町トランジットビルの一階と地下を使った展覧会です。
幸村さんといえば、日本のメディアアートの草分けといえる大御所のお一人。名古屋で長く教鞭を取られているので、教え子や関係者も多く、今回の個展となったのでしょうか。
前々職場でも展示されていた「バベルの図書館」はなつかしい。その後いろいろヴァージョンアップされているよう。
新作「LIFE LOG」は、「幸村がこれまでに日常的に撮り溜めてきた300万枚に及ぶ写真。その全ての写真を秒30コマのフレームに落とし込み、約27時間30分間の映像化を目指すというもの」だそうです。「行雲流水」という四字熟語のうち、「雲」と「水」の文字を固定し、残り二つをランダムな漢字に置き換えた熟語が、写真の一コマ一コマに、重ねられています。
ハイスピードでコマ映しされていく膨大な写真。右隅の四字熟語はまるでタイムコードのカウンターのよう。思わず見入ってしまいます。幸村さん、まだまだお元気ですねえ・・・。
しかし、このインスタレーションの「音」はいただけません。他のアーティストさんに作ってもらったらしいのですが、あまりに凡庸です(失礼)。サイレントのほうがよかったのでは・・・。
開催されていたスペース、N-MARK B1さんは展示を含め何かとしっかりした印象。聞けばかなり長く名古屋でアートプロジェクトを続けてこられたそう。
長者町筋を上って、あいちトリエンナーレの出品作品を制作中の、Nadegata Instant Partyの現場へ。突然行ったので、壁画を描いていた中崎君もびっくり。
多くのヴォランティアさんたちなどでごったがえす、現場を案内してもらいました。ネタばれになるので、くわしくは述べませんが、今回、法規上の問題があって展示会場を自由に使えないことが、逆にプラスになっているように感じました。
エクステリアとインテリア、インスタレーションと映像などのバランスが、もしかすると今までのNadegata作品の中では一番よくなる予感がします。
オープンまであと一週間足らず。みなケガなどしないよう頑張って。
帰りにアートラボあいちさんに立ち寄り、旧知の皆さんとしばし歓談。偶然、渡辺英司さんにもお会いできました。
思えば、三年前のあいちトリエンナーレから、名古屋もだいぶ変わった気がします。もちろんトリエンナーレ以前より頑張ってこられた方々の努力があってのことと思いますが、アートシーンが活性化している気がします。
ふりかえってみれば、たとえば2009年の水都大阪以降の大阪のシーンはどうなのか。知らぬ間に、いろんな理由から名古屋に水をあけられた感があるのは、私の思い過ごしでしょうか・・・。帰り道、いろいろと考えさせられました。
posted by baikado at 20:57|
Comment(0)
|
美術