ひさしぶりに中之島の大阪市立東洋陶磁美術館さんへ。
大阪駅の地下で迷います。もう四年も住んでいるのに・・・世界一アクセスの悪い駅であることを再認識。
「定窯(ていよう)・優雅なる白の世界―窯址発掘成果展」は、近年の出土品によるもの。完形品はなく、出品点数も少ないので、どこか地味な印象ですが、伝世品にはない初々しさがすばらしい。
窯址の発掘成果なので、作陶にあたってのさまざまな器具(部材)も展示されており、きわめて興味深いものでした。
東洋陶磁さんは「美術館」であるため、仕方ないのかもしれませんが、もっと定窯に関する最新の考古学的な知見や、科学的な分析結果を展示してほしい。
あの白磁の胎土はどこの、どのようなものなのか、釉薬は・・・などなど、興味は尽きません。
陶磁器は美術品であることはもちろん、常にその時代の最新テクノロジーでした。同時開催の「人間国宝 塚本快示―定窯白磁の美を追い求めて」を見ると、千年以上前の白磁をコピーすることの難しさがありありとわかります。
また、黒釉の碗もすばらしかった。平常展も併せてぜひ。3/23まで。