2010年12月20日

【SHC #12】ヘッドホンで聴く、屋外の映像と音のイベント@FLOAT(12/18)

ちょっと遅くなってしまいましたが、先日のFLOATさんでのライヴについて。

 

これはslonnon君のHPに;

『 No speaker → No complain → No Police ! ... 』
S l e e p e r H a l l u c i n a t i o n C a m p i n g は、、、
スピーカー等のサウンドシステムを使用しないイベントです。

とあるように、お客さんはFMラヂオとヘッドホンで音楽を聴くライヴなのです。

 

そして各プレーヤーはFLOATの二階で演奏し、基本的にお客さんの目に触れない。お客さんはヘッドホンの音と、FLOATの外壁にプロジェクションされた映像だけを鑑賞します。

 

このような企画はほかにもあるのでしょうが、FLOATの独特の空間とあいまって、なかなか興味深い体験でした。

 

通常のライヴでは、われわれの視線はプレーヤーに集中します。当然その「パフォーマンス」が音楽(映像)体験の重要な部分を占めるわけですが、このイヴェントにはそれがない。

 

ですから、われわれはその隠された部分を想像しながら体験していくことになります。それはあるもどかしさを伴うものですが、同時に、「自由」な体験ができるとも言えます。

 

空間的に束縛されることもなくウロウロでき、ヘッドホンですので、お客さん同士の会話も許される。飲食なども自由。プレーヤへのまなざしがないことは、プレーヤーからのまなざしもありません。

 

ライヴの最大の魅力でもある「臨場感」を捨てることによって、ある種の中間的な音楽(映像)体験の場が出現している。

 

たとえば今回、ハイチの矢代君はUstream経由での演奏だったのですが、もとよりすべて「隠された演奏」であったので、そこに違和感はまったくなかった。

 

あまりの寒さに中座してしまい、たゆたうさんの演奏を体験できなかったのは残念でしたが、みなの演奏そのものもよかった。

 

いつか暖かい時期に、梅香堂でもやってもらいたいなと思いました。

 

ちょっと矛盾した表現ですが、あの中間的な体験はライヴでないと伝わりません・・・。 

posted by baikado at 18:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽

2010年07月12日

ハイサイおじさん

喜納昌吉さん、落選してしまったのですね・・・。

 

喜納さんといえば、中学生時代、自室にあった真空管白黒テレビ!で偶然見た深夜番組での、「ハイサイおじさん」のライヴが衝撃的でした。

 

70年代といえばまだまだビートルズの影響も残り、ヘヴィメタなど洋楽ロックが主流だった時代。

狭いライヴハウスで女性コーラスを従え、まったく理解不能な琉球語で絶叫する姿は、子ども心に何だか見てはいけないものを見てしまった、みたいな強烈な印象を与えるものでした。

古典的な意味でのロックそのものを感じました。

 

その後、浅井さん製作の山本政志「ロビンソンの庭」のエンディング曲で「花」を聞き、「ああ、まだ活動してたんだなあ」なんて思ったものです。

 

1991年に紅白歌合戦に出場しているのを見て、「えっ?」と違和感を感じたことも覚えています。

私が彼について「体制反抗的なミュージシャン」というイメージを勝手に持っていたからでしょう。

 

さらに前回の参議院議員選挙で民主党から立候補し当選したことを知って、「もう完全に別の世界に行ってしまったんだなあ・・・」などど思っていました。

 

近年の彼は平和活動家としての面が強く、一部より神格化されたようなイメージがあったように思います。

こうした路線は理解できるのですが、アングラ好き?の私としてはどこかさびしいものでした。

 

今回の落選によって、彼はまた政治家以前の彼に戻っていくのでしょうか・・・。

 

表現者が歳を取っていくことの難しさを考えさせるニュースでした。

posted by baikado at 16:04| Comment(0) | 音楽

2010年06月27日

告知:鈴木昭男 『SOUND REPORT』

懐かしいお名前でしたので、メールでの告知を転載します。

私もぜひ行きたいのですが・・・。

 

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鈴木昭男 『SOUND REPORT』

 

2010年7月4日(日)開場6:30 開演7:00

前売 2,500円  当日 3,000円 (各ドリンク代別途500円要)

 

大阪 心斎橋 nu things JAJOUKA

大阪市 中央区 西心斎橋 2-18-18 トポロ51 地下1F

06 6211 8711

http://www.nu-things.com/index.php

 

※第一部 トーク(土笛のルーツを追い、京丹後市から下関まで、1000kmの道程を各地の弥生遺跡を訪ね、演奏した1ヶ月に渡る自転車旅行「さねとり」のレポートを中心に)

 

※第二部 パフォーマンス(大阪市内では3年ぶりの公演です。アナラポス、土笛など、CDや映像では、決して捕らえきれない素晴らしく存在感のある演奏と音響空間をぜひご体験ください)

 

鈴木昭男

1941年平壌に生まれる。愛知県小牧市に育つ。日本を代表するサウンド・アート作家、音と場の探求者。63年名古屋駅のホームの「階段にものを投げる」ことをきっかけに「なげかけ」と「たどり」の行為として自修イベントを始める。70年にエコー楽器「アナラポス」創作。88年には子午線上の京都府網野町で「日向ぼっこの空間」を発表。一日自然の音に耳をすますという行為で話題になる。96年ベルリンにて《点音》を始め、その後世界18箇所で実施。常に『聴く』ことを主体とする音のイヴェントやインスタレーション、創作音具によるパフォーマンスを展開し、ドクメンタ8、ドナウエッシンゲン現代音楽祭、ザールブリュッケン市美術館、大英博物館、パリ・ザツキン美術館などヨーロッパを中心に世界の主要な美術展や音楽祭に招聘されている。京都府京丹後市在住。

 

*作曲家として、私にとって尊敬出来る人とは鈴木さんのような人なのだ(湯浅譲二)

*限りなく物音に近い音楽、そう呼んでもいいだろうか?(谷川俊太郎)

*私は鈴木昭男を「魔術師」であると考える。(デヴィッド・トゥープ)

*必要なのは「聴く」ことだけだよ。(ジム・オルーク)

*水たまりやなんかで、小さい頃やった遊びを色々思い出した(EYE ボアダムス)

 

予約&問い合わせ:ご予約はメールのみにて受付中。7月3日までにお名前、枚数、連絡先を記入の上

augen3000@yahoo.co.jp

にお申し込みください。

完全アコースティックによる演奏の性格上、80名限定入場とさせていただきます。6月26日現在、まだ余裕はございますが、どうぞお早目に。

お知り合いの方にもご紹介していただけるとありがたいです。

その他、問い合わせは 080 5369 8103(東瀬戸)まで。

 

制作 HOREN Music Of New Reference

http://music-reference.net/index.html

http://www.akiosuzuki.com/

posted by baikado at 14:45| Comment(0) | 音楽

2009年11月15日

ンゴゴゴゴンゴゴゴ・・・

梅香堂を閉めて、FLOATさんでのYangjahさんのパフォーマンス「うみみず」に行ってきました。

 

今晩のコラボレータはサウンド・アーティストの坂出達典さん。

 

はじめて音を聞かせていただきましたが、スプリングやラヂオなど、アナログなデヴァイスを使ったノイズ系です。決して目新しくも、派手でもありませんが、デヴァイスのコントロールが絶妙です。

ノイズも暖かめ。

できれば、もう少し大きな音で聞きたかった。

 

FLOATさんの中に初めて入ったのですが、予想どおり最高でした。男の子のあこがれ?の空間です。

本気でうらやましい・・・。

 

まあまあご近所ですし、今後、梅香堂と何かジョイントでもできたらなあ、と思いました。

 

posted by baikado at 22:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽

2009年06月14日

無職の休日

無職になってはじめて気がつきましたが、無職には「休日」という概念がありません。
この一ヶ月間、求職活動や梅香堂の修復などに慌ただしい毎日を過ごしてきましたが、ふと気がつくと「休日」が一日もありませんでした。本日は「全休日」とし、のんびりと無職三昧に浸ろうと思います。
 
昨日書いた小杉さんは、昨年音楽活動50周年だったそうですが、今年音楽生活50周年を迎えた演歌歌手に宮史郎さんがおられます。「ぴんからトリオ(古い!)」のヴォーカルとして活躍され、現在はソロ活動中です。代表作は何といっても1972、73年に二年連続オリコンシングルチャート一位であった「女のみち」でしょう。
 
今年春、車を運転中、ラジオに生出演され歌っておられるのを聴いて感動しました。最初は本人と気づかず、「下手だなあ、のど自慢か?」と思っていたのですが、すぐに車を停めて聴き惚れてしまいました。絶妙すぎるコブシと深すぎるヴィブラート。うまい、うますぎて、一瞬下手に聴こえたのです。私は演歌にはほとんど興味がありませんが、これこそ半世紀を経た「芸」だと思いました。
 
また、同じく今年音楽活動50周年を迎えたミュージシャンに井上堯之さんがおられます。井上さんは、ザ・スパイダース、PYG、井上堯之バンドなどで活躍されました。代表作は1972〜86年放送のTVドラマ「太陽に吠えろ(古い!)」のテーマ曲でしょうか。個人的には1974〜75年放送の「傷だらけの天使」のテーマ曲が一押しですが。
まさに日本のポピュラー、ロック・ミュージック界の大御所ですが、本年、体調などの理由から「引退」され、小樽で暮らしておられるそうです。引退と言っても、「お金をもらう演奏活動はしない」ということだそうで、無償の演奏活動は続けていらっしゃいます。
先日、ラジオに出演され、生ギター一本で「ふるさと(文部省唱歌)」を歌っておられるのを聴き、思わず涙しました。いい味だしすぎです、井上さん!
 
無職になると、感動するジャンル(表現)や趣味も変化するのでしょうか。
一昨日の小杉さんのコンサートを聴いた後、「こんな凡庸な音楽だったのか、もしかしたら無職になって、梅香堂で毎日、鉄橋を渡る電車や爆走するダンプの音ばかり聴いているので、耳が悪くなってしまったのか」と心配しましたが、昨日の高橋さんのコンサートを聴いて少し安心しました・・・。
 
本日夕方に、前職場のF先生が梅香堂に見える予定です。明日は失業認定日なので、朝から梅田のハローワークへ・・・。やはり「無職に休日なし」ですね。
 
posted by baikado at 13:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 音楽